ビジネスニュース 2024年04月18日10:19

Auto Topics vol227

三菱自動車の現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)は3月18日、スポーツ用多目的車(SUV)の「パジェロスポーツ」の新型「ニュー三菱パジェロスポーツ2024」をタイ市場に投入すると発表した。

Auto Topics vol227

三菱自動車
パジェロスポーツの新モデル

 排気量は2400ccのコモンレール式クリーンディーゼルターボエンジンを新たに搭載。欧州排ガス規制「ユーロ5」に適合する環境性能と、動力性能の両立を実現した。さらに総重量を軽くすることで、二酸化炭素(CO2)排出量も削減できるという。また、内装も刷新し、より高級感をもたせた。4輪駆動(4WD)と2輪駆動(2WD)の2モデルあり、販売価格はそれぞれ168万9,000バーツから、138万9,000バーツからに設定した。

米EVテスラのタイ工場
誘致に遅れ
 
 電気自動車(EV)大手の米テスラに対するタイ工場の誘致が遅れている。ターン・セタキット(電子版)などによると、セター首相が昨年11月に訪米し、工場設置を働きかけていた。3月までにはタイ工場建設について判断を発表することになっていたが、具体的な話が進んでいないという。
 テスラは320万平方メートル土地を工場用地とすることを設置の条件としている。ただ、条件に見合う用地の確保が困難という。電気自動車(EV)中国最大手、比亜迪汽車(BYD)の工場は96万平方メートルのため、建設が可能だった。また、テスラの工場建設希望地はバンコク都内のラクラバン地区。工業団地ではないため、都市計画の土地区分に合致しない。
 
いすゞ自、1トンピックの
BEVを世界初公開
 
 いすゞ自動車は、3月末に中部ノンタブリ県で開幕した自動車の展示販売会「バンコク国際モーターショー」で、1トンピックアップトラック「D-MAX」のバッテリー式電気自動車(BEV)を一般向けに世界初公開した。来年に欧州で先行導入し、その後、タイやオーストラリアなどでも発売する。
 ピックアップトラックのタフな基本性能はそのままに、商用・乗用の幅広いニーズに対応できるよう開発した。新開発のeアクスルをフロントとリアに搭載したフルタイム4WDシステムにより、高い悪路走破性、BEV特有のリニアな加速感、低騒音・低振動を両立させた。
 既存のディーゼルエンジンモデルと同等の使い方もできるよう、高出力を発揮する電気モーターの採用や、堅牢なフレームとボディの設計により、高いけん引能力を確保した。リチウムイオン電池を搭載し、バッテリー容量は66.9キロワット時(kWh)、最高出力は130kW。25年にノルウェーなど欧州の一部で発売する。
 タイや英国などでも、各国・地域のインフラ整備状況などを踏まえて、ニーズに応じて展開していく方針。
 
 
トヨタ自動車
ハイラックスREVO新モデル
 
 タイ国トヨタ自動車(TMT)は3月20日、1トンピックアップトラック「ハイラックスREVO」の新モデルを発売した。欧州排ガス規制「ユーロ5」に対応する。販売価格は、「GRスポート」が93万4,000バーツ、「スタンダード・キャブ」が58万4,000~67万4,000バーツ、「Zエディション」が66万9,000~79万バーツ、「プレランナー」が77万5,000~88万9,000バーツ、「4×4」が94万4,000~104万1,000バーツ、「ロッコ」が100万6,000~116万1,000バーツ。
 
中国の奇瑞汽車がEV発売
初年度6000台目標
 
 中国の中堅自動車メーカー、奇瑞汽車(チェリー)は3月20日、年内に電気自動車(EV)など4モデルをタイ市場に投入すると発表した。初年度は6,000台の販売を目指す。
 まずはスポーツ多目的車(SUV)のEV「欧萌達(オモダ)5」を、第2四半期中に発売する。航続距離は欧州のNEDC基準で最長505キロメートルに及ぶ。同モデルには、政府によるEV振興策「EV3.5」が適用され、1台あたり10万バーツの補助金が適用される見通し。
 次いでプラグインハイブリッド車(PHV)の「Jaecoo7」を第3四半期、EV「Jaecoo6」とPHV「Jaecoo8」を第4四半期に発売する計画。ショールーム兼販売店は全国に35店をオープンする。現地法人のオモダ・アンド・ジェークー(タイランド)が販売を担当する。来年までにタイ国内における中国企業によるEV市場でシェア3位の獲得を目指す。
 また、来年には東部ラヨン県で組み立て生産を開始することも明らかにした。第1期として「Jaecoo6」から生産を開始する。年産能力は5万台。第2期では「オモダ5」を生産する予定で、同モデルの年産能力は8万台を見込む。
 
ホンダ、小型車シティの
Sモデルを発売
 
 ホンダの現地法人ホンダ・オートモービル・タイランド(HATC)は3月22日、小型車「シティ」の「Sモデル」を発売した。低燃費のターボエンジン「VTECターボ」を搭載し、燃費は1リットルあたり23.8キロ。排気量は1000cc。安全運転支援システム「ホンダ・センシング」を標準装備している。販売価格は59万9,000バーツに抑えた。4月30日までの予約購入者限定で、毎月の支払額が3,464バーツからの特別な自動車ローンも用意した。
 
米フォード・モーター
レンジャーの新モデルなど投入
 
 米フォード・モーターの現地法人フォード・タイランドは3月26日、1トンピックアップトラック「レンジャー」の新モデルなどを発売した。最上級モデル「ワイルドトラックV6」は、排気量3000ccのディーゼルエンジンと、10速AT(自動変速機)を搭載した。厳しいオフロード環境下での走行性能を高めた。
 販売価格は151万9,000バーツで、1.99%の低金利の自動車ローンも用意した。スポーツ用多目的車(SUV)の「エベレスト・プラチナム」も発売する。排気量3000ccのディーゼルエンジンと、10速AT(自動変速機)を搭載。限定350台を販売する。
 
中国・合衆汽車
今年は3万台の販売を目標
 
 中国の電気自動車(EV)メーカー、合衆新能源汽車の現地法人ナタ・オート(タイランド)は3月27日、今年は昨年比で2倍増となる3万台の新車販売を目指すと明らかにした。2月には、合衆新能源汽車にとって初の海外工場となるバンコク都内のバンチャン工場からEVの本格的な出荷を開始。ブランド認知度の向上と急増するEV需要の拡大に対応できると期待を示した。
 また、年内に新たに2モデルをタイ市場に投入することを予定している。「NETA V-II」「NETA X」を発売する。販売価格は54万9,000バーツから。販売店兼サービスセンターも拡充する。年内に65カ所超にする。
 
3月のバイク新車登録18%減
5カ月連続減
 
 運輸省陸運局の集計によると、3月のバイク新車登録台数は昨年同月比18.4%減の15万2,303台だった。マイナスは5カ月連続。主なブランド別では、首位のホンダが同15.5%減の12万2,799台。以下、ヤマハが22.1%減の2万659台、ベスパが38.7%減の2,766台、GPXが64.5%減の1,221台、ランブレッタが17.1%減の976台。トップ3のシェアは、ホンダが81%、ヤマハが14%、ベスパが2%だった。第1四半期のバイク新車登録台数は昨年同期比11.2%減の45万4,796台。首位のホンダは同9.8%減の36万4,323台、シェア80%だった。

 

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