企業紹介 2024年06月27日22:18

SUPERNOVA HOLDINGS Co., Ltd.

SUPERNOVA HOLDINGS Co., Ltd.

産業設備の売却支援サービスを提供
オークションでアジア一円に販売

 企業が事業停止したり撤退したりする際に処分の対象となる工作機械などの機械類や関連設備。こうした工場周りの動産をまとめて一括購入し、次の利用者などに提供する日系企業がタイに現れた。日本で企業再生ファンド事業などに多数携わった経験を持つ中小企業診断士の資格を持つ片山実宣Directorらが立ち上げたSUPERNOVA HOLDINGS CO., LTD.がそれだ。2022年にバンコクで本格始動。毎月複数回のオークションなどを通じてタイ国内はもとより、アジア一円に輸出もする。国境をまたぐ感染症の蔓延や地域紛争など不確実要素が企業活動にもさまざまな影響を及ぼす中、ビジネスを支えるこうした環境整備事業に注目が集まっている。

■ 高まる中古品の需要に応える

 SUPERNOVA HOLDINGS社の設立は、片山氏が企業再生ファンド勤務時に投資先のタイで工場の統廃合や事業停止に伴う動産処分に直面したことがきっかけ。売却先を見つけるのに一苦労したことから、こうした課題解決をサポートするための会社が必要と考えた。タイにも工作機械の中古品などを買い取る会社は存在するものの、個別に必要とする機械だけといったケースが多く、工場ごと動産を一括で引き受ける事例は稀だった。タイローカル市場にとどまらず日系市場も含め、場合によっては足元を見て値を叩かれることも少なくなかった。
 買い取った資産は種類ごとに峻別し、オークションに出展する。中部アユタヤ県にそのための施設があり、ここでフィリピンに本社を置く大手オークション会社などが主催するオークションに臨む。最低でも月に1~2回は出展を繰り返す。入札には中古機械を扱うタイ企業など最低でも60~70社が参加。
 引き合いは、タイ国内はもとより海外にも及んでおり、インド、中国、フィリピン、インドネシア、マレーシアなどからも照会が寄せられる。日本製や欧米製の機械類は高品質で長持ちするが新品では値が高く、輸出にかかる費用を含めても中古品を求める声は途切れないという。こういった需要にどれほど応えられるかが今後の事業拡大の鍵になると片山氏は見ている。

■ 動産情報の取得が鍵

 一方、課題もある。その最も大きなものが処分される動産がいつ、どこで、どのように発生するかという情報の取得だ。日本や欧米などの大手企業ともなればタイ法人の一工場の閉鎖や撤退が業績全体に与える影響は軽微で、IR資料の開示対象にもならない。また、負のイメージがどうしてもつきまとう閉鎖や撤退といったケースに、資産を処分する企業側も情報提供に積極的とは言えず、こうした中での情報収集が最大の課題となる。
 同社では、ホームページなどで買い取り情報の発信を行うほか、提携先の会計事務所や不動産会社などを通じて、企業動向の情報把握に努めている。また、購入を引き受ける際も顧客の意向を尊重して工場丸ごと、あるいは動産全体の買取りを原則とし、安易な値下げ交渉などはせずに相手の立場に立った応対に努めている。こうすることで口コミによる知名度の向上も目指している。

■「プロフェッショナル」を自認

 その片山氏の元に最近こんな相談が相次いで舞い込んでいる。相手は中国に親会社を持つ中国企業のタイ法人。国内経済のブレーキから資金の海外流出を控えるよう本国政府から指示があり、やむなくタイ事業を停止するケースが相次いでいるのだという。工場も閉鎖することになり、タイで生産していた本国向けの金型をはじめ、工作機械など一式が不要となった。処分をしたいが、指定された期日まで時間がない。工場丸ごと買い取ってくれる事業所はないか――というのが内容の概略だ。
 「こうした不測の事例は中国のみならず世界で広がっている」と片山氏は明かす。疫病や紛争以外にも世界のグローバル化が進み、各国の金融・商業政策の違いや物価高・円高といった特定の国・地域が抱えるさまざまなリスクが起因して突発的に起こるケースが目立つようになっているという。ビジネスを取り巻く国際的な環境が加速度的に変容しているという実態が、動産処分の需要を押し上げていると片山氏は見ている。
 このような不確実性の高い時代に、SUPERNOVA HOLDINGS 社は
「プロフェッショナル」を自認する。常に新しいチャレンジに挑み、常に自らを進化させて、「国の壁」、「言葉の壁」、「文化の壁」などの問題に対してアジア全域をカバーするスペシャリストでありたいというのが目指す道だ。「そこにしか事業の解はない」と片山氏。動産の引き取りをゆくゆくは近隣のアセアン諸国に広げたいとも考えており、3年後、5年後が楽しみな企業の一社だ。


SUPERNOVA HOLDINGS CO., LTD.
担当:片山実宣(カタヤマ ミノル)
Mobile: 080-053-2021  E-mail: katayama.m@supernovaholdings.co.th
No. 51, Major Tower Building Rama 9 - Ramkhamhaeng, Floor 12A, OFFICE 4.2, Rama 9 Road, Hua Mak, Bang Kapi, Bangkok 10240
電話番号:02-114-3268 https://supernovaholdings.co.th/

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