市場調査 2025年06月30日16:41

Auto Topics vol.234

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中国セレスがタイ参入EV「セレス3」を発売

 中国の電気自動車メーカー、賽力斯集団(セレス)は5月16日、スポーツ用多目的車(SUV)タイプのEV「セレス3」を投入し、タイ市場への本格参入を果たした。輸入・販売は、タイにおける正規代理店に指名されたエジソンEVが担う。
 販売されるのは、快適装備を標準とする「Comfort」(67万バーツ)と、サンルーフを備えた「Comfort Sunroof」(69万9,900バーツ)の2グレード。いずれも中国からの完全輸入(CBU)モデルとなる。
 「セレス3」は、スマート機能と独自の「GOテクノロジー」を軸に、扱いやすさとシンプルな設計を両立。価格と機能のバランスが評価されている。ボディカラーはホワイト、ナイトシェード、ブルー、ブラック、カーキの5色展開。インテリアは「Kalo(カロ)」と「Khairo(カイロ)」の2種類が用意され、日常使用を意識した構成となっている。
 エジソンEVは現在、バンコク中心部に旗艦ショールームの開設を進めており、2025年末までに全国30店舗のディーラー網を構築、年間1,000台の販売を目指す。現地パートナーとの連携を通じて、タイEV市場の拡大を図る構えだ。


中国の長安汽車ラヨン県で工場開所
 
 中国の大手自動車メーカー・長安汽車は5月16日、タイ・ラヨン県に建設した新工場の開所式を開催した。タイ工場は同社にとって初の海外生産拠点で、総投資額は約100億バーツ。溶接、塗装、組立、エンジン、バッテリーの5工程を備え、年間生産能力は10万台に達する。
 開所式に出席したエカナット工業相は「タイ工場の設立は、長安汽車のグローバル展開における重要なマイルストーンであり、タイ市場への信頼と両国の友好関係を象徴するものだ」と述べた。タイ政府は2030年までに国内の電気自動車(EV)比率を30%に引き上げる目標を掲げており、本工場はその実現を後押しする拠点となる見通しだ。
 長安汽車の朱華栄会長は、タイ工場を「単なる輸出から、現地生産とエコシステム構築への転換点」と位置づけ、持続可能性とイノベーションを重視した“グリーン工場”として設計されたことを強調。今後3年間で、東南アジア市場に向けて12の新型EVモデルを投入する計画を明らかにした。あわせて、右ハンドル市場に対応する部品倉庫の設立も発表。部品の98%を在庫し、24時間以内の納品を可能とする体制を目指す。


三菱自、ピックアップの新型トライトン発表

  三菱自動車(タイランド)は6月2日、ピックアップトラック「トライトン2025」を発表した。外観はブラックを基調に力強さを強調した新デザインに刷新され、快適装備や運転支援機能も充実。用途に応じた3グレードを展開する。
 ベースモデルの価格は72万2,000バーツから。「ダブルキャブ・プラス」(91万4,000バーツ)は、アダプティブクルーズコントロールや空気清浄機能付きエアコン、合成皮革シートを標準装備する。最大出力184馬力のクリーンディーゼルエンジンと新設計の大型シャシーにより、市街地でも長距離でも高い快適性を発揮する。
 最上位の「アスリート4WD」(129万9,000バーツ)は204馬力の2段ターボを搭載し、スポーティな外観はiFデザイン賞を受賞。全国の販売店およびコールセンターで試乗予約や問い合わせを受け付けている。

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